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最近は新品でも安価に入手できるデバイスが増えてきた。こうしたデバイスに最新のLinuxを入れると、小型パソコンとして利用できるようになる。それぞれのデバイスの特徴に合わせた用途に使えるようLinux化する方法を紹介する。

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Androidタブレットは、Androidアプリを活用することで、OSを入れ替えることなくLinux化できます。三つの用途に応じた方法を紹介します。

 Windows PCをLinux化するときは、OSを置き換えることが基本です。けれどもAndroidタブレットの場合は、Linux環境をエミュレートしたり構築したりするAndroidアプリが多数、開発されています。これらAndroidアプリを活用することで、OSを入れ替えることなく簡単にLinux化できます。

Linux化するデバイス
低価格だが高性能な「CHUWI HiPad Air」

 中国CHUWI(ツーウェイ)社から2021年に発売された「HiPad Air」は、10.3型タッチパネルディスプレイを備えたAndroidタブレットです(表1)。新品でも2万円台前半と低価格にもかかわらず、8コア対応のCPU「Unisoc Tiger T618」を搭載し、内蔵メモリーは6Gバイトとスペックには余裕があります。

表1 「CHUWI HiPad Air」のスペック
表1 「CHUWI HiPad Air」のスペック
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 別売りの専用キーボードカバーを利用したり、一般的なBluetoothキーボードを接続したりすれば、2in1 PCのように利用できます。Linux化するとコマンド入力が多いので、外部キーボードがあった方が楽に作業できます。

 中華タブレットではオーディオなど一部のデバイスが中国製であることが多く、Linux化したときに機能しないことがよくあります。けれども、今回のようにAndroid環境の上にLinux環境を構築する方法では、このような問題を回避できます。

Linux化の方法
Androidの環境はそのまま残す 用途ごとに最適なアプリを選定

 今回はOSを入れ替えることなく、AndroidアプリだけでLinux化します。公式アプリストア「Google Play」で「Linux」と検索すると、AndroidタブレットでLinuxを実行するための多数のアプリが見つかります。今回は、Linux化したAndroidタブレットの用途を、(1)ターミナルエミュレーター、(2)Linuxコンソール、(3)Linuxデスクトップの三つに分けて、それぞれに最適なAndroidアプリを紹介します。

 (1)ではSSHクライアント機能を持つターミナルアプリを使い、インターネット経由でサーバーにアクセスすることで、サーバー上のLinuxの環境を利用できるようにします。(2)では、より高機能なターミナルアプリを使ってAndroidタブレット上にLinux仮想環境を構築し、利用できるようにします。(3)では、(2)で構築したLinux仮想環境にデスクトップ環境をインストールして、使えるようにします。