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 ここからは、雲の上にあるデジタル遺品、クラウドサービスについて考えていこう。預貯金など、遺産として分類されるものは後述するとして、ここでは無料のクラウドサービスと、サブスクリプション(定額)サービスの処理について説明する。

相続や消去が可能なサービスを活用

 クラウドサービスは増える一方で、ちょっとした買い物でもアカウントの作成を要求されることも多い。しかし、無料だからと放置すると、乗っ取られてクレジットカードなどの個人情報を盗まれたり、SNSであれば虚偽情報の発信源や詐欺につながることもある(図1)。必要なデータは家族や仲間に託し、不要なアカウントは削除してもらうよう、書き残すのが一番だ。

SNSで故人が加害者に?!
SNSで故人が加害者に?!
図1 たとえ無料のアカウントであっても、放置すればアカウントの乗っ取り被害に遭いかねない。有料サービスはもちろん、無料サービスでも解約できるよう情報を残そう(イラスト:森 マサコ)
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 故人のアカウントがわかっても、遺族がアクセスすると、「不正アクセス禁止法」に抵触する恐れがある。とはいえ、クラウドストレージに残したファイルなど、遺品整理が目的なら大きな問題にはならないだろう。トラブルを避けるには、相続者全員の確認を取り、複数人で作業するとよい。

 放置されたアカウントへの対処は、クラウドサービスによって違いがある(図2)。利用しているサービスの規約がどうなっているか、調べておきたい。LINEの場合、本人以外は名義を継承して使い続けることができない「一身専属」であり、1年以上放置するとデータは自動削除される(図3)。家族で交わした会話などがあれば、早めに保存して残すとよいだろう。

主要サービスのデジタル遺品への対応
主要サービスのデジタル遺品への対応
図2 サービスによってデジタル遺品の扱いは異なる。事前にできることがあればやっておこう
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譲渡の可否は規約でチェック
譲渡の可否は規約でチェック
図3 LINEの場合、アカウントは「一身専属」なので、家族でも継承することはできない。また、最終アクセスから1年以上経過すると自動削除される可能性がある
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 クラウドストレージの共有フォルダーは、家族や友人へのファイルの受け渡しにも使える(図4)。日ごろから共有フォルダーに家族のデータを保存しておけば、自分のアカウントを知らせなくてもデータを渡すことができる。

家族のデータは共有フォルダーに
家族のデータは共有フォルダーに
図4 OneDriveで共有フォルダーを作ろう。フォルダーを選択し、「共有」をクリックする(1)(2)。初期設定では誰でも編集できる設定だが、閲覧のみを許可することもできる(3)。相手のメールアドレスなどを指定して「送信」をクリックする(4)(5)
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