世界的なインフレの波、円安の進行。エネルギー資源問題に、長引く感染症対応。こうした困難な課題に企業が直面する中で、2023年に飛躍が見込まれるのはどんな業界なのか。『日経業界地図 2023年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回は、電子部品をめぐる業界地図を見ていこう。
- 電気自動車(EV)や自動運転技術の普及などで部品需要が増加
- データセンターや産業機械などの需要も堅調に推移
電子部品は電子機器に搭載されている部品の総称。コンデンサーやインダクター(コイル)のように電気を蓄放電して電子回路のノイズを取り除く役割を持つ電子部品を「受動部品」と呼び、スイッチやコネクターは「機構部品」という。そのほかにも電力を動力に変えるモーターや、温度や湿度、振動などを電気信号に変えるセンサー、無線通信の電波を送受信する高周波部品などがある。
最近の動向
電気自動車(EV)や自動運転関連の投資が電子部品市場の需要を喚起している。自動車の電装化が進むことで部品の搭載数が飛躍的に増加する。