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 世界的なインフレの波、円安の進行。エネルギー資源問題に、長引く感染症対応。こうした困難な課題に企業が直面する中で、2023年に飛躍が見込まれるのはどんな業界なのか。『日経業界地図 2023年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回は、戸建て住宅をめぐる業界地図を見ていこう。

「戸建て住宅」のポイント
  • 在宅勤務の普及で広い戸建て住宅への注目続く
  • 円安などで木材を中心に資材価格の上昇が懸念される

 顧客の要望に応じて建てる注文住宅や土地に建物を建ててから売る分譲住宅がある。大手10社でもシェアは3割程度。工務店などの存在感が大きい。

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最近の動向

 建築着工統計調査によると、2021年度の新設住宅着工戸数は20年度比6.6%増の86万5909戸、うち戸建ては8%増の42万9942戸だった。新型コロナ禍前の水準には届かなかったが、住宅需要は増えメーカー各社の業績は堅調に推移している。

 在宅勤務が普及し、広さや部屋数の多さを求めて賃貸マンションから戸建て住宅などを選ぶファミリー層が増えている。価格が高止まりする新築マンションより比較的割安なほか、住宅ローンの金利が低い点も住宅購入を後押ししている。

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