Windowsには「コマンドプロンプト」というシェル(コマンド実行環境)がある。キーボードで命令(コマンド)を入力してファイル操作などの作業が可能だ。通常のアプリではできないことができたり、エクスプローラーだと手間がかかる作業が一瞬で終わることもしばしば。パソコン上級者を目指すなら基礎知識としてぜひ押さえておきたい。
コマンドプロンプトではChrome(クローム)などのアプリを「外部コマンド」として実行できる(図1)。それに対し、dirなどコマンドプロンプト固有のものを「内部コマンド」と呼ぶ。一連のコマンドを記述するバッチファイルも外部コマンドの一種だ。
アプリ(外部コマンド)を実行する際はフルパスを指定する(図2)。カレントディレクトリにあるアプリならexeファイル名だけでもよいが(拡張子は省ける)、そうしたケースはまれだろう。まず、アプリ(exeファイル)のある場所を調べる必要があるので、フルパス指定は結構面倒だ。
何でも起動できるstart フルパスでなくてもOK
そこで活用したいのがstartというコマンド。ExcelやChromeなどはそのexeファイルを引数として指定するだけで起動できる(図3、図4)。これはアプリの場所(パス)に関するWindowsの設定情報が使われるためだ。従って、ZIPファイルから展開して直接起動するフリーソフトなどはフルパスでないと起動できない。
Windowsの設定情報を利用するため、startでは文書ファイルも開ける(図5)。その文書ファイルの関連付け情報を基に、適切なアプリが起動して文書を開く。