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テレワークなどの際に家庭とオフィスの間の通信を秘匿し、セキュリティを保つVPN。近年ではフリーWi-Fiを安全に使う手段としても注目されている。VPNの基本原理からソフトの選び方、上手な活用法、ありがちなトラブルへの対処法などを解説する。

 多くのVPNサービスは、パソコンなどの手元の端末から接続するための専用アプリを提供している。それをインストールし、サービスのアカウントを取得してアプリでログインすれば、各社のVPNサーバーに接続できる。

 ここでは、「Proton VPN」を例に説明する。Proton VPNには、基本的な機能のみ利用可能な無料プランがあり、無料プラン用の日本のサーバーも提供されているため、日本国内で試すのに都合が良い。無料プランを提供するVPNサービスはほかにもあるが、日本のサーバーが選べなかったり、1カ月に利用可能なデータ転送量に上限があったりすることが多く、少々使い勝手が悪い。

 ただし、Proton VPNは公式サイトやWindows版のアプリなどが日本語に対応しておらず、英語での利用となる。公式サイトはWebブラウザーの翻訳機能などを利用すればおおよその意味をつかめる。アプリでは、基本的な機能の英単語さえ分かれば、使い始める段階で困ることは少ないはずだ。

アプリの入手と会員登録

 まずは、公式サイトからアプリをダウンロードし、インストールしよう(図1図2)。手順は一般的なオンラインソフトと共通だ。インストール時には、Windowsによる「ユーザーアカウント制御」の警告画面に続いて順番に複数の画面が表示されるが、基本的に次の画面に進んでいけば作業が完了する(図3)。

まずはアプリをダウンロード
まずはアプリをダウンロード
図1 公式サイトのダウンロードページを開き、図のボタンをクリックしてアプリのインストールプログラムをダウンロードする。公式サイトは英語だが、Webブラウザーの翻訳機能を使えば大意はつかめるだろう
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アプリのインストール
アプリのインストール
図2 ダウンロードしたファイルを実行してインストールを開始。ユーザーアカウント制御の画面が出たら「はい」を選ぶ
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図3 画面のボタンをクリックしてインストール作業を進める。言語やインストール先の設定は変更しなくてよい
図3 画面のボタンをクリックしてインストール作業を進める。言語やインストール先の設定は変更しなくてよい
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 インストールが終わると自動でアプリが起動し、ログイン画面が表示されるはずだ(図4)。スタートメニューからも起動できる。ここで画面左下の「Create Account」をクリックすると、公式サイトの登録ページが開く。ユーザー名、パスワード、メールアドレスを入力してアカウントを作成しよう(図5)。

アカウント作成の流れ
アカウント作成の流れ
図4 初回起動時はログイン画面が出る。画面左下をクリックすれば、公式サイトのアカウント作成ページが開く
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図5 ログイン用のユーザー名とパスワードを設定し、メールアドレスを入力すれば、アカウントが作成できる
図5 ログイン用のユーザー名とパスワードを設定し、メールアドレスを入力すれば、アカウントが作成できる
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 続けて料金プランを選択する。無料プランは「Free」だ(図6)。次に、検証画面が表示される(図7)。ここには他社のサービスが利用されているためか、電子メールで検証する方法も用意されている。

図6 料金プランはひとまず「Free」(無料)プランを選ぶ。図のボタンをクリックすればよい
図6 料金プランはひとまず「Free」(無料)プランを選ぶ。図のボタンをクリックすればよい
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図7 機械登録を防ぐための検証画面。チェックマークをクリックさせることで、人間が操作していることを検証している
図7 機械登録を防ぐための検証画面。チェックマークをクリックさせることで、人間が操作していることを検証している
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 ユーザーページが表示されたら手続きは完了だ(図8)。アプリのログイン画面に戻り、登録したユーザー名とパスワードでログインしよう。

図8 ユーザーページが開いたらアカウント作成は完了。図4のログイン画面に戻り、登録したユーザー名とパスワードでログインしよう
図8 ユーザーページが開いたらアカウント作成は完了。図4のログイン画面に戻り、登録したユーザー名とパスワードでログインしよう
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 Webサイトのユーザーページは、公式サイト(https://protonvpn.com)の各ページ右上の「Sign in」からログイン(サインイン)できる。有料プランへの切り替え手続きなどで利用する。なお、公式サイトのトップページにある「Get Proton VPN now」(今すぐProton VPNを入手)ボタンでは、会員登録→ダウンロードの順に作業が進む。こちらの手順でも問題はない。