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Red Hat Enterprise Linux(RHEL)は、世界中で採用されている商用環境向けのLinuxディストリビューションだ。RHELの導入と利用に当たっては、アップストリームやライフサイクルといったRHELに関する用語や概念の基本的な知識が欠かせない。RHELの起源や歴史などと共に必要な情報をまとめて紹介する。

 RHELの各メジャーリリースは10年間のライフサイクルが定義されており、あらかじめ定義されたサポートポリシーに従って、技術サポートを提供します。図1.3にRHELのライフサイクルのタイムラインを示します。RHELの標準のライフサイクルの終了日は、この図に記載してある「Maintenance Support」の終了日(RHEL7は2024年6月30日、RHEL8は2029年5月31日、RHEL9は2032年5月31日)です。

図1.3 RHELのライフサイクルのタイムライン
図1.3 RHELのライフサイクルのタイムライン
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 RHELでは、提供開始後の時期に応じて「サポートフェーズ」としてサポート内容を定義しています(表1.2)。なお、RHEL7までは「Maintenance Support 1」というサポートフェーズがありましたが、既に終了しており、RHEL8からは「Maintenance Support」というサポートフェーズに統合されています。

表1.2 サポートフェーズの説明
表1.2 サポートフェーズの説明
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 Full Supportフェーズは、各メジャーリリースの提供開始後、5年間提供されます。この5年の間に、新しいマイナーリリースが提供されます。なお、RHELの各メジャーリリースに対応するCentOS StreamのEOL(End of life、更新終了日)は、RHELのFull Supportの終了日を予定します。また、ELSアドオンを利用する場合、RHELの通常のサブスクリプションとは別に購入する必要があります。

 このほか、Maintenance Support終了後に提供すると定義されている、「Extended Life Phase(ELP)」というフェーズもあります。ELPでは、通常のRHELサブスクリプション購入者に限定的な技術サポートを提供します。これまでにRed Hatが提供してきたイメージファイル、ナレッジ、ドキュメントなどのコンテンツを継続利用できるようになっていますが、バグ修正や脆弱性修正の提供、問題分析などは一切行われません。