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Red Hat Enterprise Linux(RHEL)は、世界中で採用されている商用環境向けのLinuxディストリビューションだ。RHELの導入と利用に当たっては、アップストリームやライフサイクルといったRHELに関する用語や概念の基本的な知識が欠かせない。RHELの起源や歴史などと共に必要な情報をまとめて紹介する。

 Red Hatでは、Red Hat Linuxの提供当初こそインストール時の電話/メールサポートのみを提供するといった状況でしたが、2022年7月時点でRed Hatが提供しているサブスクリプションでは、単なるソフトウエア利用時の問い合わせ対応だけではなく、様々な恩恵をユーザーが享受できる手厚いものとなっています。以下にそれらを列挙します。

●あらかじめRed Hatが定義したSLAに基づく、最大24時間365日対応(プレミアムサブスクリプション)の技術サポートを提供

  • 問題分析、脆弱性やバグ修正、機能拡張リクエストへの対応
  • 標準のスタンダードサブスクリプションだと、Red Hat営業時間のみの対応
  • プレミアムサブスクリプションを持っていると、前述の通り、x86_64版のRHELのEUSも無償で利用可能

●Red Hatのパートナー企業による認定ハードウエア/ソフトウエア/クラウドのサポート

  • 認定ハードウエア上でのRHEL、RHEL上での認定ソフトウエアのサポート
  • 認定クラウドパートナーによる、パブリッククラウド上でのRHELのサポート

●Red Hatサポートチームが提供するナレッジベース

  • 機能利用やトラブルシューティングなどのTipsを汎用化して提供
  • 後述するサブスクリプション活用ガイドも提供

●CVE(Common Vulnerabilities and Exposures。共通脆弱性識別子)データベースなどの脆弱性情報や、対応Advisory(アドバイザリー。修正内容やパッケージの情報を説明したテキスト)のリリース情報

 RHELのサブスクリプションはRed Hatから直接購入するだけでなく、Red HatのディストリビュータやOEMパートナー、認定クラウドパートナーからも購入できます。Red Hat直販またはディストリビュータ経由でRHELのサブスクリプションを購入した場合、ユーザーの問い合わせ窓口はRed Hatのサポートチームになります。OEMパートナーや認定クラウドパートナーからRHELサブスクリプションを購入する場合は、問い合わせ窓口はそれぞれのOEMパートナーや認定クラウドパートナーになります。

 Red Hatまたはディストリビュータから購入したサブスクリプションの活用ガイドは、Red Hatのカスタマーポータルに掲載しています(図1.5)。ユーザーはこれを見ることで、カスタマーポータルに登録したRHELシステムに関するアップデート情報の自動通知設定、ナレッジベースやドキュメントの種類とインデックス、サポートチケットの作成方法などの情報を入手できます。

図1.5 サブスクリプション活用ガイド(Red Hatカスタマーポータル内)
図1.5 サブスクリプション活用ガイド(Red Hatカスタマーポータル内)
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