利用者が蓄電池を充電するのではなく、交換して使う電池交換サービスがモバイル、2輪、そして電気自動車(EV)で急速に広がり始めた。電池交換サービスが普及すれば、従来のEVの電池や充電に関連する課題のほとんど、そして電力系統の負荷集中問題や再生可能エネルギーの出力変動問題の多くが解決する。電池に求められる要件も大きく変わる。実際、台湾や中国では対応する電動2輪やEVの車両はバカ売れ中。この変化を無視できるEVメーカーや電池メーカーはいなくなりつつある。

連載
電池交換本格始動の衝撃、電気自動車は“EV2.0”へ
目次
-
同じ電池を多用途でしゃぶりつくす、ホンダとGachacoが目指す未来
蓄電池を複数のユーザーでシェア(共用)して使うサービスは電気自動車(EV)の専売特許ではない。日本ではモバイルバッテリーで既にサービスが始まり、この秋には2輪車向けでも始まる。そしてこの電池は、ユーザー間だけでなく異なる用途の垣根を超えて横断的にシェアされていくことになりそうだ。
-
規格化も進むEV電池交換、“黒幕”はCATLか
中国を主な舞台として電池交換方式の電気自動車(EV)とそのサービスの激しい競争が起こっている。電池交換ステーションの仕様またはブランドは少なくとも10種類以上あり、乱立ともいえる状況だ。
-
EV電池交換でCATLが「板チョコ」電池、組み合わせで容量・寸法自在
電池交換サービスでの技術的革新が起こるのは、電池交換ステーションだけではない。電池それ自体にも変化が起こり始めた。大きく3つある。
-
EV電池交換が全自動で1分以下も、競争激化で新発想を続々実用化
電気自動車(EV)向け電池交換サービス事業において、EVメーカーや電池メーカー計10社以上が入り乱れて覇権争いを繰り広げている。その主戦場となっている中国ではEV市場が年率100%超で急成長中だ。
-
台湾や中国で電池交換サービスが離陸、EVメーカーの大競争始まる
電気を使い切った蓄電池を利用者が充電するのでなく、業者が充電した電池に交換する――このような電池のシェアリング、または交換サービスが、モバイル端末、2輪、そして電気自動車(EV)に急速に広がり始めた。