筆者は毎年新しいiPhoneを1台購入しているが、2022年は「iPhone 14 Pro」を選んだ。アップルが販売するSIMフリーの128GBモデルで、価格は14万9800円(税込み、以下同じ)。2021年に購入した前モデルの「iPhone 13 Pro」(128GB)は12万2800円だったが、2022年7月に14万4800円に値上げされたので、前モデルよりも若干高い程度と捉えていいだろう。大画面の「iPhone 14 Plus」や「iPhone 14 Pro Max」も気になったが、さほど迷わずにiPhone 14 Proに決めた。理由と実際に使った感想を述べたい。
理由1●「Dynamic Island」の使い勝手が気になった
筆者がiPhone 14 Proで最も気になった機能は「Dynamic Island」だ。従来モデルでは、フロントカメラや顔認証に用いるセンサーは画面上部にあったノッチに配置されていた。今回ノッチは廃止され、カメラやセンサーはディスプレー上に浮島のように表示される部位に配置された。Androidの多くの機種が採用するパンチホール型のフロントカメラとは異なり、そこそこ大きく存在感があるので、画面の視認性において邪魔なものとも言えなくない。
しかし、この黒い浮島は、ただカメラやセンサーの土台として存在しているのではなく、使い方によって大きさが変わったり、情報が表示されたりする。例えば、充電を開始すると浮島がぐい〜んと横に伸びて「充電中◯%」と表示されたり、Apple IDでの決済時には浮島が下方向に広がって顔認証の成功を示したりと、iPhoneが「ちゃんと働いてますよ」ということが直感的に分かる仕組みだ。音楽再生時は、再生中の楽曲のアートワークが表示されて、長押しすると曲名を確認でき、一時停止やスキップの操作もできる。
従来は、画面の一部を隠す邪魔な存在に思われがちだったノッチが、画面縁から離れて「Dynamic Island」となり、iPhoneの使用感をより向上させる存在になったと感じている。