NOK(東京・港)は、熱伝導性ゴム製の絶縁・熱伝導部材「Tran-Qラバー」を「第31回 日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」(2022年11月8~13日、東京ビッグサイト)に参考出展した(図1)。発熱体の形状に合わせて成形するため、従来製品に比べて放熱効率が高まる。電子部品の基板とヒートシンクの間への設置や、電気自動車(EV)などの電動ユニットでの使用を想定する。
エチレンプロピレンゴム(EPDM)をベースとするTran-Qラバーは、ゴム特有の弾力性と発熱体に沿った3次元形状に成形できるのが特徴。既存のゴム製絶縁・熱伝導部材がシート状で、発熱体との間に隙間が生じるのに対して、Tran-Qラバーは隙間がない。接触面積が増えるため、シート状の製品より高い放熱効果を得られる(図2、3)。
熱伝導率は1.2W/m・Kで硬さ(タイプAデュロメータ)は60、体積固有抵抗(体積抵抗率)は1~10Ω・cmとする。既存製品に比べて材料自体の熱伝導率は劣るものの、3次元形状によって既存製品以上の熱伝導を実現しているという。