DMG森精機は2022年11月9日、同社のグローバル本社(東京・江東)における「東京グローバルヘッドクォータオープンハウス」を報道関係者に公開した。「第31回 日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」(2022年11月8~13日、東京ビッグサイト)に合わせた展示企画で、同社の複合加工機「NZ-Platform」と同「NTX 500」を日本で初めて披露した。
NZ-Platformは同社が同年11月2日に発表したターレット型の複合加工機で、最大4台の刃物台を搭載する。自動車部品や油圧部品など、複雑かつ量産が必要なワークの加工に向く。従来機と比べて設置面積を28%削減し、面積当たりの生産性を向上させた。「欧州で先行発売し、電気自動車向けの部品加工などの需要に応えている」(同社担当者)。
同複合加工機は刃物台の数によって名称が異なる。刃物台が2つの製品は「NZ DUE(ドゥエ)」、同3つは「NZ TRE(トレ)」、同4つだと「NZ QUATTRO(クワトロ)」となる。今回のオープンハウスではNZ DUEを披露した。さらに最大加工長さが740mmの「ショートタイプ」と1290mmの「ロングタイプ」がある。刃物台は全てミーリング機能を搭載。オプションのB軸(刃物台全体を回転させる前後方向の軸)機能を使えば同時5軸加工もできる。ターニング用の主軸の回転速度は、最高7000rpm(オプションの場合)、ミーリング用の主軸は同1万2000rpm。
NTX 500は小型ワーク向けの複合加工機で、同年6月に発表していた。大きさは幅3480×奥行き2060mmで、同社の複合加工機の中で最小サイズとなる。「親指大ほどの小さなワーク加工が得意」(同社担当者)。直径の細い工具を取り扱うことを想定して、主軸の回転速度を最高4万2000rpmまで選択できるようにした。