IDECは、配線の工数削減が可能なDINレール対応の端子台「Klippon Connect AS」シリーズを「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」(2022年11月8~13日、東京ビッグサイト)に出展した(図1)。開発はドイツWeidmuller(ワイドミュラー)。簡単に配線できて結線状態を確認しやすい「SNAP-IN」接続技術を採用している。
配線作業は、被覆を剥いた電線(より線)を同端子台の接続口に差し込むだけ。すると、内部のばねが閉じて、その感触が作業者の手に伝わるとともに「カチッ」という音が聞こえる。同時に、接続口に隣接して設置された「プッシャー」が持ち上がって目視でも結線を確認できる。電線を外す際は、プッシャーを工具で押すだけで取り外せる。
IDECは、2019年にワイドミュラーと戦略的パートナーシップ契約を締結し、Push-in接続方式の端子台などを日本で販売している。Push-in接続方式は、差し込むだけで配線でき、振動による緩みが少ないのが利点で、さまざまな制御機器で普及しつつある。一方で、接続口に差し込む際の抵抗が大きい、完全に差し込めたか見分けにくい、といった不満の声も寄せられていたという。
それらを解決するのがSNAP-IN接続技術だ。Push-in接続方式に比べて軽い力で電線を挿入できる上、感触・音・目視で容易に結線状態を確かめられるので、工数削減につながる(図2)。JIMTOFの来場者からも「分かりやすい」という感想が得られているという。
ASシリーズの電線断面積は2.5mm2タイプで、0.5~2.5mm2の電線を接続できる。定格電圧は800V、定格電流は24A。Klippon ConnectシリーズのPush-in接続方式の端子台と互換性があり、組み合わせて使える。