THKは、工作機械で使う切削工具の状態を監視できる「工具監視AIソリューション」を「第31回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2022)」(2022年11月8~13日、東京ビッグサイト)に出展した。エンドミルなどの切削工具について、欠損の有無や摩耗の具合を自動で監視し、異常があると知らせてくれる。いわゆる予知保全システムだ。
同社はこれまで、直動案内(リニアガイド)やボールねじなどの予知保全に使えるIoT(Internet of Things)サービス「OMNIedge(オムニエッジ)」を提供してきた。これまでのOMNIedgeでは、監視対象の製品に振動センサーを取り付けて異常を監視していた。今回、そのラインアップに切削工具向けを追加した。
ただ、回転する切削工具に振動センサーを直接取り付けるのは難しい。そこで、工具監視AIソリューションでは、主軸モーターを駆動するサーボアンプなどの電源ラインに、クランプ式の電流センサーを取り付ける。切削工具に何らかの劣化があれば、電流値の変化となって現れる。
現場担当者は、切削工具を交換したり修理したりする時期を見極めやすくなる。後付けして使うので、工作機械の種類を選ばない。ユーザーが状況を閲覧するには、タブレット端末などのWebブラウザーから専用ページにアクセスする。発売時期は2022年内を予定。