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Pythonの開発環境にはいくつかの種類があり、代表的なのが「Anaconda」(アナコンダ)だ。Anacondaの概要やインストール方法、基本的な使い方を紹介する。

 「conda」は、Anacondaに同梱されている「パッケージ管理および環境管理システム」です。パッケージとは、ライブラリやツールのことです。condaで作成した環境は、「conda環境」や「conda仮想環境」と呼ばれます。conda環境を複数作れば、複数のPythonの実行環境を切り替えながら使えます。例えば、データ分析をするときとアプリケーション開発をするときでライブラリやツールの構成を変える場合に、それぞれに独立した環境を用意できます。また、普段は最新のバージョンのPythonで開発しているけれど、使用するライブラリに合わせて一時的に古いバージョンのPythonが必要な場合にも、容易に環境を切り替えることができます。

 つまり、不要なライブラリがインストールされていない“きれいなPythonの開発環境”を、いつでも作れるのです。プログラムを作るごとに別のバージョンのPythonやライブラリをインストールして、環境が“汚れる”ことがなくなります。

 実際にcondaを使って、複数の環境を作成したり、パッケージをインストールしたりしてみましょう。

基本となる「base」環境

 「base」(ベース)環境は、Anacondaをインストールしたときに自動で作成される、基本の環境です。まずはbase環境にどんなライブラリやツールが含まれているのか、condaコマンドを使って調べましょう。

 WindowsのスタートメニューまたはAnaconda Navigatorから、Anaconda Promptを起動します。これ以降のコマンドは、すべてAnaconda Promptで入力・実行します。図23のように、先頭に「(base)」と表示されていることに注目してください。これは現在、base環境が有効になっていることを表します。

図23●Anaconda Promptを起動すると先頭に(base)が表示される
図23●Anaconda Promptを起動すると先頭に(base)が表示される
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 「>」というプロンプトに続けて、以下のコマンドを入力して実行してください。

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 「conda list」は、インストール済みのパッケージを表示するコマンドです。実行結果の一部を図24に示します。ここでは、base環境にインストールされているパッケージの一覧が表示されています。

図24 ●base環境で「conda list」コマンドを実行した結果
図24 ●base環境で「conda list」コマンドを実行した結果
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 「Name」はパッケージの名前、「Version」はバージョン、「Build」はビルド番号です。「Channel」(チャンネル)はパッケージの入手元を表します。デフォルトのチャンネルから入手したパッケージは、Channelが空欄になります。

 Anacondaではcondaによって複数の環境を作れる、と先ほど説明しました。この時点でbase以外には環境はありませんが、念のため環境を確認します。以下のコマンドを入力して実行してください。

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 「conda info」は情報を表示するコマンドで、「-e」オプションを指定すると、環境の一覧を表示します。実行結果は図25のようになります。基本のbase環境のみが表示されました。

図25 ●base環境で「conda info -e」コマンドを実行した結果
図25 ●base環境で「conda info -e」コマンドを実行した結果
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