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自分の手ですべてのデータを管理下に置いて引っ越す方法

 重要なデータを引っ越すのだから、自分の手で直接、確実に移動させたい、という人もいるだろう。そんな人はまずデータを1カ所にまとめて保存しておく必要がある。分散させていると、抜け漏れが発生してしまうためだ。データをまとめるときに、管理しやすいようにファイルを整理整頓しておくとよい。

すべてのデータは1つのフォルダーの下に保存すると管理しやすい。この画面では「仕事」フォルダー
すべてのデータは1つのフォルダーの下に保存すると管理しやすい。この画面では「仕事」フォルダー
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 次に、移行すべきデータをリストアップしよう。書類や写真、動画、音楽などのファイルは1フォルダーにまとまっているはずなので、そのフォルダーを移動させればよい。

 その他に、引っ越さなければいけないデータもある。メールソフトのメールやアドレス帳、Webブラウザーのお気に入り、IMEに登録した単語、はがきソフトの住所録などは忘れずに引っ越ししておこう。基本的にはデータをエクスポートし、データ保存フォルダーに保存すればいい。引っ越し用のフォルダーを用意してまとめれば散らからずに済む。

 Outlookの場合は、「開く/エクスポート」メニューから「インポート/エクスポート」をクリックし、メールと連絡先のデータをエクスポートできる。Microsoft IMEの場合は「設定」→「時刻と言語」→「言語と地域」→「オプション」→「Microsoft IME」→「学習と辞書」を開き、「ユーザー辞書ツールを開く」をクリック。「ツール」メニューから「一覧の出力」をクリックし、辞書を保存しておく。

 ただし、Gmailのようなクラウドサービスであればバックアップは不要。WebブラウザーもEdgeならマイクロソフトアカウント、ChromeならGoogleアカウントでログインして同期すれば、データを引っ越す手間が省ける。同期したくない場合は、メールソフトのようにエクスポートし、新PCでインポートすればいい。

 テレビ視聴ソフトなどで録画したデータは著作権保護のためにコピー防止機能がかけられていることがある。この場合、普通にファイルをコピーしただけでは、新しいPCで再生できない。マニュアルに従い、DVD/BDメディアに書き出して保存しておこう。

 「VirtualBox」のような仮想OSアプリで作ったデータもコピーしただけでは動作しない。正規の手順にのっとってデータのエクスポートとインポートの操作が必要になる。

 適当に作業していると抜けが発生するので、最初に普段使っているアプリの一覧を書き出し、そのリストを潰していく形で引っ越し作業を進めるほうがいいだろう。

Outlookの場合は「開く/エクスポート」から「インポート/エクスポート」をクリックし、データをエクスポートできる
Outlookの場合は「開く/エクスポート」から「インポート/エクスポート」をクリックし、データをエクスポートできる
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IMEに登録したオリジナル辞書データも引き継ごう
IMEに登録したオリジナル辞書データも引き継ごう
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Edgeの設定で同期機能をオンにすれば、お気に入りやパスワードを引っ越しできる。画面はWindows 10
Edgeの設定で同期機能をオンにすれば、お気に入りやパスワードを引っ越しできる。画面はWindows 10
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