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 ドイツInfineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)は、車載レーダー向けに28nm CMOS技術で製造するトランシーバーMMIC(Monolithic Microwave Integrated Circuit)「RASIC CTRX8181」を2022年11月3日(現地時間)に発表し 日本語版ニュースリリース 、ドイツ・ミュンヘンで開催されたエレクトロニクス国際展示会「electronica 2022」(2022年11月15~18日)で披露した。electronica 2022の会場で、新製品の狙いを同社のMatthias Halsband氏(Head of the Radar business line)に聞いた(図1)。

図1 新製品の展示コーナーとMatthias Halsband氏
図1 新製品の展示コーナーとMatthias Halsband氏
(写真:日経クロステック)
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 自動運転への期待は高いが、その進展は期待よりも遅い。Halsband氏によれば、2027年になってもレベル3(L3)以上は自動車生産台数の5%未満にすぎない(図2)。車載レーダーに関しては、L3以上に向けた角度検出や分類の能力に優れた高精度レーダーではなく、L2+以下の自動運転やADAS(先進運転支援システム)を狙うスタンダードなレーダーに高い需要があるという。

図2 自動運転レベルの向上はゆっくり
図2 自動運転レベルの向上はゆっくり
(出所:Infineon Technologies)
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 「2027年のレーダーモジュールの出荷個数は2021年の約3倍の2億2000万個になる」とHalsband氏は言う(図3)。そのけん引役は、Euro NCAP(European New Car Assessment Programme)の基準に沿ったコーナーレーダーだとする。Euro NCAPにおいて、4輪車の交差点左折時にコーナーレーダーが必要になったことが背景にある(図4の左端のCMFtap)。同氏によれば、2025年にはコーナーレーダーの重要度が上がる。4輪車の交差点直進時にコーナーレーダーによって、交差道路上を直進する2輪車の検出を求められるためである。

図3 コーナーレーダーがレーダーモジュール市場をけん引
図3 コーナーレーダーがレーダーモジュール市場をけん引
(出所:Infineon Technologies)
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図4 コーナーレーダーが必要な項目がEuro NCAPで増える
図4 コーナーレーダーが必要な項目がEuro NCAPで増える
(出所:Infineon Technologies)
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