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今年もアップルの新OSリリースの時期がやって来た。新OSの導入で、「iPhone」など手元の端末はどう進化するのか。各OSの目玉機能と、端末をまたいだ高度な連携サービスについて解説する。

 アップル製OSは、例年9月から10月にかけてメジャーアップデートが実施される。「iOS」「iPadOS」はバージョンを表す数字が1つ増えて今年は「16」に、「macOS」はその後ろに続くカリフォルニア州の地名が「Ventura」(ベンチュラ)に変わる。

 これらのOSは、アップル製端末のためだけに設計されることによりハードウエアの能力を余すところなく引き出し、既にある「iCloud」などのシステムとも連動して上質なユーザー体験を実現する。また、アップル製OSは比較的古い端末のアップデートをサポートする場合が多く、端末が陳腐化しにくい点も特徴。対応モデルはアップデートするだけで最新機能を利用できる場合がほとんどだ(図1)。

●iOS 16にアップデートするだけで最新機能が利用できる
●iOS 16にアップデートするだけで最新機能が利用できる
図1 ウィジェットに対応したロック画面で、時間以外の情報も確認できる。従来からある「テキスト認識」機能が日本語に対応するなど、日本向けのチューンアップも多い
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iCloud▼
米アップルが提供するクラウドサービス。同社製端末のユーザーは5GBまで無料。同じApple IDで管理される端末間で各種データを共有可能。

魅力的な新機能が豊富に

 全てのOSが同じ時期にメジャーアップデートされるため、異なる機種で違和感なく操作できるよう、UI(ユーザーインタフェース)の刷新や調整も機種を横断して実施される。今回のアップデートではiPadOSとmacOSに新たなUIが採用され、OSを統合することなく、iPadをMacに近づける試みがなされている。これにより、iPadが今まで以上にパソコンの用途をカバーできるようになるはずだ(図2)。

●iPadOS 16でiPadがもっとパソコンに近づく
●iPadOS 16でiPadがもっとパソコンに近づく
図2 画面を今までよりも高解像度に設定できるようになる。さらに「M1」搭載機では「ステージマネージャ」でサイズ可変のマルチウインドウを実現。よりパソコンライクに使えるようになる
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