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 米Desktop Metal(デスクトップメタル)は、木材を印刷できる3Dプリンター「Shop System Forust Edition」を世界最大級の3Dプリンターの展示会「Formnext 2022」(2022年11月15~18日、ドイツ・フランクフルト)で展示した。2022年11月末にも装置の出荷を始める。廃棄する木材などから造った粉末を積層し、高強度の木質部品を造れる。意匠性や環境保護を重視する自動車メーカーからの引き合いが強いという。

Shop System Forust Editionで積層造形した木質の置物
Shop System Forust Editionで積層造形した木質の置物
(写真:日経クロステック)
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 Shop System Forust Editionは、工場における小・中量生産向けの同社の金属3Dプリンター「Shop」システムをベースに開発した。造形方式は金属用のShopシステムと同じくバインダージェット(BJT)で、粉末状の木材に対してノズルから選択的に結合剤(バインダー)を噴射して固める。

金属3Dプリンター用のShopシステムの装置群
金属3Dプリンター用のShopシステムの装置群
積層造形装置のほかに、余計な粉末を除去・回収する装置や焼結炉などがある。(写真:日経クロステック)
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 金属用と木材用の装置の違いについては「木材が燃えないような工夫がある」(同社担当者)。積層造形した木質部品は余分な粉を取り除いたあと、バインダーを固めるために数時間かけて炉で乾燥する。この時の温度は35~50℃程度だという。バインダーも金属用と異なり、木材と化学反応を起こして結合するような材料を使っている。炉で乾燥した後には、強度を高めるためにエポキシ樹脂を部材に含浸させる工程がある。

Shop System Forust Editionの外観
Shop System Forust Editionの外観
(写真:日経クロステック)
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 造形に使う木質の粉末は、製紙や建築分野などで廃棄されている木くずやおがくずなどを原料とする。現在はDesktop Metalが製造している。茶色のバインダーと組み合わせて、4パターンの木目を造れる。