
メインフレームに代表されるレガシーシステムのモダナイズが最終ステージを迎えている。COBOL人材が減少するなか、富士通がメインフレームからの撤退を発表するなど維持リスクは高まる一方だ。DX(デジタル変革)の推進に向けてアプリを改変しやすくしたり、データを活用しやすくしたりするニーズもモダナイズを後押しする。「ラスボス」とも呼ばれる肥大化・複雑化したシステムと、どう戦えばよいのか。システムモダナイズの最前線を追った。
メインフレームに代表されるレガシーシステムのモダナイズが最終ステージを迎えている。COBOL人材が減少するなか、富士通がメインフレームからの撤退を発表するなど維持リスクは高まる一方だ。DX(デジタル変革)の推進に向けてアプリを改変しやすくしたり、データを活用しやすくしたりするニーズもモダナイズを後押しする。「ラスボス」とも呼ばれる肥大化・複雑化したシステムと、どう戦えばよいのか。システムモダナイズの最前線を追った。
モダナイズプロジェクトに共通する3つの関門が明らかになった。「移行対象の絞り込み」「移行方法の選択」「現新比較テスト」だ。これらの関門ごとに、モダナイズの実践ノウハウを解説する。
既に富士通製メインフレームからオープン系サーバーへの切り替えを表明しているのが、横浜銀行など地方銀行5行が参加するシステム共同化陣営「MEJAR」だ。2022年11月には、広島銀行が日本IBM陣営を離れMEJARに参画すると発表した。
「ラスボスともいえるOracle DBのAWS移行に取り組んでいる」。コープさっぽろの若松剛志デジタル推進本部システム部インフラチームリーダーはクラスタリング機能「Oracle RAC」による高可用性システムの移行をこう話す。
東京海上日動火災保険はメインフレームおよびオープン系システムのモダナイズを並行して進めている。業務特性などに応じ移行先の受け皿を幾つか用意し、使い分けるのがポイントだ。
レガシーシステムの「ラスボス」といえるメインフレームのモダナイズに動き出す企業が相次いでいる。今回はオープン系への移行で無駄を減らしたJFEスチールの事例を取り上げる。
東京海上日動火災保険やJFEスチールなどがメインフレームのモダナイズに動き出した。システムの維持リスク回避に加え、DX(デジタル変革)の足かせを外す狙いがある。レガシーシステムの「ラスボス」をひもとき、手ごわさの理由を押さえよう。