Windows 11の登場からはや1年。2022年9月には初の大型アップデート22H2が公開された。もう大半の人が11に移行したのでは?と考える読者がいるかもしれないが、そうでもない。直近の本誌読者アンケートで11の利用率は34.4%。6割以上はまだ10を利用している。10の継続利用者がこれほど多い理由は何だろう。
まず考えられるのが、パソコンが11のシステム要件を満たしていないケースだ。実際、23.4%の読者が「パソコンが11に非対応」と回答している。この場合、11に移行するにはパソコンを買い替えるしかない。
問題はそれ以外の10利用者の動向だ。「近々」または「半年以内に11にアップグレードする予定」が10.1%、「しばらく様子を見て判断したい」が22.1%。合わせて3割以上の人がシステム要件を満たしながら、まだ11への移行に踏み切れずにいる。
なぜ移行をためらうのか(図1)。1つはトラブルの心配だろう。「もしアップグレードに失敗してパソコンが起動しなくなったら……」「周辺機器が使えなくなると困る」などと考え、二の足を踏んでいるのかもしれない。
また、慣れ親しんだ10への愛着もあるだろう。利用期間が長くなり、10のことは細かいところまで手に取るようにわかる。せっかく手になじんだOSをできるだけ長く使いたいのは当然だ。そんなユーザーのために、あと3年10を使い切るにはどうしたらいいのか、まずはその準備から見ていこう。