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 総合技術監理部門の必須科目である記述式は、従来と同様に2022年度も3時間30分の試験時間で600字詰め用紙5枚以内に答案をまとめる形でした。合格基準は択一式との合計で60%以上です。

 22年度の出題内容は、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進で、組織内で推進する際の課題について、総合技術監理の視点から述べるものでした。全部門の受験者が同じ出題に対して解答するので、製造業(機械部門や電気電子部門など)、サービス業(情報部門など)、建設業(建設部門、上下水道部門など)に共通するテーマという点でも、妥当なテーマだったといえるでしょう。

 総合技術監理部門では、リスクマネジメントの手法を解答させます。この場合、リスク対応方針→リスク抽出→リスク分析→リスク評価→リスク対策の流れで解答しなければなりません。22年度も例年通り、3つの小問に分かれていました。小問(1)で2枚、小問(2)で1枚、小問(3)で2枚といった格好で、解答する枚数を指定しています。

 設問の内容は小問(1)で、出題テーマに関する受験者の設定項目を記述させます。続く小問(2)で問題点(リスク)を挙げさせ、小問(3)で対策を書かせています。

 どんなプロジェクトを取り上げても構いません。さらに、解答できるDX推進計画の内容も多岐にわたります。そのため、設問順に解答していくと、最後までまとめるのが難しくなるケースが少なくないようです。

 その大きな理由は、小問(3)の結論で、経済性管理(工程、品質、原価を守る)、安全管理(事故などを防止する)、社会環境管理(環境影響を防止する)、情報管理(情報漏洩防止)、人的資源管理(関係者の教育や労務管理)を踏まえた解決策を記載しなければならず、建設業で実施できることは限られているからです。

 今回のテーマであるDXの推進も、せいぜいBIM/CIM、AI(人工知能)の導入、小規模事業所であればパソコン、タブレット、ドローンの導入などに限られるでしょう。

 そのため、結論から決めて解答するのが総合技術監理部門の記述式で成功するコツになります。小問(3)から解答するのです。小問ごとに答案用紙を変えて解答するよう指示されていますので、記述自体も小問(3)から進めてもよいでしょう。まずは具体的なDX推進計画とその目的を決め、そこから解決されそうな問題点を考えて小問(2)の解答を作ります。そして最後に、そのような問題が起こりそうなプロジェクトを想定して、小問(1)の解答を作成するのです。こうすれば、解答した文章の流れがスムーズになります。

 以下に2022年度の記述式の問題を紹介します。