2050年のカーボンニュートラルの実現に向けて注目が集まる次世代パワー半導体・高周波(RF)半導体。電気自動車(EV)やエネルギーインフラ、無線基地局などの電力削減に大きく貢献するため、窒化ガリウム(GaN)基板半導体などの新技術の研究開発が活発化している。これだけは知っておきたい、新技術の「今」をまとめた。

これだけは知っておきたい次世代パワー半導体・RF半導体
目次
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ICTシステムの省電力化はメーカーの責務、GaNデバイスで電力効率向上
第6回
デジタルトランスフォーメーション(DX)とグリーントランスフォーメーション(GX)は、近未来の社会を拓く2大メガトレンドである。データをフル活用して豊かで持続可能な社会を目指すDXと、脱炭素化や汚染物質の削減を推し進めて地球環境を守るGXの重要性に疑問の余地はない。富士通は、新しい半導体材料である…
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豊田合成がGaN HEMTの新構造、高電圧パワエレ機器の小型化を加速へ
第5回
豊田合成は、1万V以上の耐圧を実現可能な、新たなデバイス構造による窒化ガリウム(GaN)ベースの横型GaNパワーデバイスを開発した。現在、パソコンのACアダプターやスマートフォンの急速充電器などで、GaNデバイスを利用した超小型製品が急激に普及してきている。開発した技術を使えば、より高電圧で駆動す…
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銅は工業製品に広く使われる難加工材、GaNレーザー加工機で微細加工を可能に
第4回
パナソニックは、環境省の「革新的な省CO2実現のための部材や素材の社会実装・普及展開加速化事業」において「パルス駆動機能搭載の高ビーム品質・高出力青色レーザー加工機の量産開発」プロジェクトに取り組んでおり、今後のGaN自立基板への期待を聞いた。
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基板の高品質化でGaN飛躍の可能性、パワーで先行するSiC追い上げも
第3回
環境省の「革新的な省CO2実現のための部材(GaN)や素材(CNF)の社会実装・普及展開加速化事業」などにおいて、GaN基板の高品質化と、高品質な基板の活用を前提としたデバイス開発に取り組む大阪大学教授の森勇介氏に、GaN関連技術の現在地と、研究成果が今後のパワー半導体の活用シーンに与えるインパク…
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Siに匹敵する高い汎用性を持つGaNがパワー半導体市場において競合材料よりも有望なわけ
第2回
物理的性質や化学的性質、品質、価格、生成の容易性や原材料の入手容易性など――。電子デバイスを構成する材料として半導体材料の価値を測る切り口は多様である。
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GaN on SiCが拡大する高周波デバイス市場、 残る課題はGaN on GaNで解決する可能性
第1回
三菱電機は、環境省の「令和2年度 革新的な省CO2実現のための部材や素材の社会実装・普及展開加速化事業」において「GaN系半導体を適用した船舶用レーダーの開発・検証」プロジェクトに取り組んでおり、今後のGaN自立基板への期待を聞いた。