米Amazon Web Services(アマゾン・ ウェブ・ サービス、AWS)は2022年11月28日(米国時間、以下同)から12月2日にかけて年次イベント「AWS re:Invent 2022」を米ラスベガスで開催している。同年11月29日の基調講演にはアダム・セリプスキーCEO(最高経営責任者)が登壇し、多数の新サービス・新機能を発表した。特にデータ活用に関連する新サービスを多く投入したのに加え、セキュリティー関連データ向けデータストアのような目的特化型の新サービス、コンタクトセンターやサプライチェーン関連などの業務SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)の新サービス・新機能も目立った。
「Zero ETL」でデータベースとDWHをシームレスに連携
「A Zero ETL future(ETLをゼロに)」――。セリプスキーCEOは講演でこの言葉をスクリーンに映し出し、「ETL(抽出/加工/ロード)をなくす」というビジョンを打ち出した。
今回新たに発表したそのサービスの1つが「Amazon Aurora zero-ETL integration with Amazon Redshift」だ。AWSのリレーショナルデータベースサービスである「Amazon Aurora」とデータウエアハウス(DWH)サービスの「Amazon Redshift」の間でシームレスにデータを連携させる。例えばAuroraにデータが書き込まれると、数秒後にはRedshiftにレプリケーションできるという。米バージニア北部リージョンで限定プレビューとして提供している。
Redshiftと分散処理フレームワークの「Apache Spark」を統合する新サービス「Amazon Redshift integration for Apache Spark」の一般提供も発表した。Redshiftのデータに対してSparkアプリケーションから直接クエリーを実行できるようになるという。