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 米MedWand Solutionsは、2023年1月5日(米国時間)にテクノロジー見本市「CES 2023」でメディア向け説明会を開催し、自宅で生体データを取得できる小型の医療機器「MedWand」を紹介した。MedWandは米食品医薬品局(FDA)による認可を受け、2022年8月から販売を開始した新製品だ。遠隔医療などを手掛ける医療機関に販売し、患者に使ってもらう。

1台で複数の生体データを取得できる小型の医療機器「MedWand」
1台で複数の生体データを取得できる小型の医療機器「MedWand」
(撮影:日経クロステック)
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 MedWandは1台で深部体温や血中酸素飽和度、脈拍などの複数の生体データを測定できるほか、聴診器の機能を持つ。さらに、耳や咽頭、皮膚の画像を取得できるカメラも搭載している。こうした多機能を持ちながら、質量は170g未満だという。外形寸法は長さが約11.5cm、幅が約5cm、高さが約6cmだ。

MedWandを使って聴診している様子とその結果
MedWandを使って聴診している様子とその結果
(撮影:日経クロステック)
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 新型コロナウイルス感染症の拡大で遠隔診療の普及が進んでいるが、遠隔診療は対面診療と比較して得られる患者の情報が限定的な場合が多い。自宅で取得した生体データを医師と共有できれば、遠隔診療の質向上が期待できる。MedWandで得たデータは既存の電子カルテや診療管理ソフトウエアに簡単に取り込めるという。