ドイツDaimler(ダイムラー)の乗用車事業会社であるドイツMercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)はテクノロジー見本市「CES 2023」(2023年1月5~8日、米国ラスベガス)で、2023年に米国ネバダ州とカリフォルニア州で自動運転「レベル3」を導入する計画、および、グローバルで1万台以上に上る高出力充電器のネットワークを構築する計画を発表した。
メルセデス・ベンツは上記2州に自動運転レベル3の認証を申請した。ネバダ州の車両管理局からは認証を既に取得し、カリフォルニア州からも今後高い確率で認証を得られるとしている。自動運転レベル3とは、ある条件下でシステムが運転者に代わってすべての運転を実行できる自動運転フェーズのこと。
同社は2022年5月にまずドイツ本国でレベル3を実現した。次に「米国においてレベル3を提供する最初のOEM」(同社)として歩を進めたい考えだ。ドイツでは、「Sクラス」と電気自動車(EV)「EQS」のオプションとして自動運転機能「DRIVE PILOT」を設け、渋滞などで混雑した高速道路上で、最高速度を60km/h以下の時だけ運転操作をシステムに担わせている。
CESでは、北米や欧州、中国などにおける高出力充電ネットワークの構築計画も明らかにした(図1)。2023年に北米(米国・カナダ)で建設を開始し、その後グローバルでも拡大を進め、将来的に1万台の高出力充電器を設置する。
北米においては2027年までに2500台以上の高出力充電器と、400以上の充電ハブを完成させるという。パートナーとして太陽光発電とエネルギー貯蔵事業者の米MN8 Energy、EV充電ネットワーク技術を手掛ける米ChargePointと組み、10億ユーロ(約1400億円、1ユーロ=140円で計算)強を設備投資するという。