小売りとITを融合したリテールテックの世界最大級の国際展示会「NRF 2023」が2023年1月15日(現地時間)、米ニューヨーク州で開幕した。買い物や店舗運営のあり方を変えるスマートストアや、リアル店舗とオンラインの融合、SDGs(持続可能な開発目標)の達成など、最新のトピックに応じた出展や講演が相次いだ。現地取材を基に、リテールテックの未来を展望する。

リテールテックの未来が集結、「NRF 2023」
目次
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狙うは世界の流通市場、「狭き門」くぐり抜けNRFに出展した日本ベンチャーの挑戦
NRF 2023では世界の小売り・流通市場をターゲットに出展した日本のベンチャー企業の姿もあった。「世界中で出ていることがステータスと見なされる」、「出展ブースを抑えること自体大変」と出展者が話すNRF。狭き門から出展を勝ち取った企業の展示と戦略に迫る。
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東芝や富士通ら日本勢が3年ぶりのNRF本格参戦、「流通改革の伴走者」になれるか
新型コロナ禍や技術の進歩を受け、ここ数年で消費者や流通事業者のニーズは大きく変化した。北米を中心とした海外市場で、日本の流通向け企業はいかに流通改革の伴走者となるか。展示からは各社の戦略が読み取れる。
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実店舗にはない良さも?メタバースでの買い物が「当たり前」になる日
NRF 2023ではAIやAR、ロボット工学といった最新技術の展示を対象とした「イノベーションラボ」が注目を集めた。中でも目を引いたのが仮想空間を使った買い物を実現するメタバース関連の技術だ。実店舗とオンラインの双方を結びつける、あるいは機能拡張する技術として着実に成長を遂げている。
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「データの宝庫」小売り、NRFで見えた活用の古くて新しい2大テーマとは
「データの宝庫」として注目を集める小売り。NRF 2023では店舗内やオンライン上での行動を分析して個人の嗜好に合った提案をするパーソナライゼーションや、需要に応じて在庫や生産を最適化する取り組みが注目を浴びた。
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自動配送車やドローンは実用段階へ、宅配「ラストワンマイル」の未来やいかに
NRF 2023で人手不足や配送コスト削減の解決策として注目を集めたのが、自動配送車やドローンによる宅配の自動化だ。実証実験から実用段階に移りつつある技術の展示や講演を取材すると、最終拠点から消費者への「ラストワンマイル」の未来が見えてくる。
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アマゾンが無人決済「ジャスト・ウォークアウト」の外販に意欲、展示や講演でアピール
小売事業者にとって、決済の簡略化は重要な課題。NRF 2023で大きな注目を集めたのが米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のJust Walk Out(ジャスト・ウォークアウト)技術だ。アマゾンは展示とトークセッションで同技術を紹介し、外販への意欲を強調した。
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デジタル技術活用やパートナーシップの重要性強調、2023年のテーマ語るセッションで
米マッキンゼー・アンド・カンパニーで消費財や小売り分野のグローバルリーダーを務めるサジャル・コーリ シニアパートナーらは2023年1月15日(米国現地時間)、「2023年の北米の食料品小売りトレンド」をテーマに登壇した。
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NRFのジョン・ファーナー会長が講演、小売業界は「課題に満ちている」
世界最大級のリテールテックの展示会「NRF 2023」が2023年1月15日(現地時間)、米ニューヨーク州で開幕した。NRF取締役会長で米ウォルマート社長兼CEO(最高経営責任者)のジョン・ファーナー氏は基調講演に登壇し、小売業界が抱える課題について語った。
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世界最大級のリテールテック展「NRF」が開幕、世界の1000団体が出展
小売りとITを融合したリテールテックの世界最大級の国際展示会「NRF 2023」が2023年1月15日(現地時間)、米ニューヨーク州で開幕した。小売りや外食、流通に関する技術が一堂に会する。新型コロナウイルス禍で昨年は出展を見送っていた日本の企業も多く出展している。