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(1)過去7年間の出題傾向(鋼構造)

 鋼構造には大きく分けて設計(材料を含む)、製作、施工、維持管理の4つの分野があります。以下の表は2016年度から22年度までの7年間の出題概要です。出題内容は受験者が上記のどの分野に属していても対応できるよう配慮されていますが、出題数が少ないために選択肢は限られます。

 II―1は、4設問から1設問を選択します。鋼構造の受験者を意識した設問が2問とコンクリートの受験者を意識した設問が2問あります。設問に専門性に関する制限を設けていないので、鋼構造の受験者がコンクリートを意識した設問を選択することも許容されると思われますが、解答用紙に示す専門事項に合わせた選択が賢明です。基礎的な内容が中心で、テーマ、出題方法、傾向に大きな変化はなく、23年度も同様の傾向が続くと見込まれます。

 II―2、IIIはコンクリートとの共通問題が2問ずつ出題され、それぞれ1問を選択します。対象とする構造物や部材に応じて、鋼構造の専門性を持つことを示します。こちらも出題方法が落ち着いてきました。現状の鋼構造部門で抱えるテーマに関する出題が多く、ある程度は想定できる内容となっています。出題の方法や内容共に、同様の状況が続くでしょう。過去問題を振り返り、出題の可能性の高いテーマを中心に、知識を整理していくことが望まれます。

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