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(1)過去7年間の出題傾向

 港湾空港は大きく分けると、計画、設計、施工、維持管理の4つの分野から出題されています。下の表は、2016年度から22年度までの出題概要です。II―1は4問から1問を、II―2とIIIはいずれも2問から1問をそれぞれ選択して解答する形です。

 港湾空港の出題の内訳を見ると、計画分野からの出題が一番多くを占めています。今後もこの分野の勉強は外せません。計画系のテーマについては、国土交通省のウェブサイトに掲載された審議会などの情報を収集しておけば、論文をまとめる際に役立ちます。II―1では設計や計画に関して必ず、1問は出題されていますが、範囲が広く、テーマは多岐にわたっています。一方、施工の分野については、出題数が少ない年度も見受けられるため、施工を専門とする受験者は計画や維持管理など別の分野についても対策を要します。II―2は小問の内容が19年度から変わり、複数の分野に関する横断的な応用能力が問われるようになっています。さらに、これまでの港湾または空港のどちらかを選択させるものから、港湾および空港の両者を区別せずに論述させる問題も出題されている点は、試験対策を行ううえで注意が必要です。詳しい内容については、II―2の想定問題と解答のポイントを参照してください。

 IIIについては、時流を意識した出題が続いています。港湾の分野は物流、空港の分野は旅客(人の流れ)を対象とした論述対策を意識してください。さらに、インフラ分野のDXの関連では、サイバーポートやAIターミナルといった港湾・空港の分野における重要な施策の整理は外せません。加えて、カーボンニュートラルのテーマについては、エコエアポートやカーボンニュートラルポートといった港湾・空港における目玉政策もあります。情報源となる最新の国土交通白書には目を通して、要点を整理しておくようにしてください。

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