真偽不明の情報が大手を振って跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)しているのがパソコン界隈。ときに高度な技術知識を要する世界ゆえ、その見定めはベテランでもしばしば難儀する(図1)。






問題は誤認識や不勉強、言い換えれば〝悪意のないウソ〟がユーザーの不安をあおること。特に入門者は、損失回避に関わる善意の助言には純粋に従いがちだ。「バッテリーの継ぎ足し充電は良くない」と会社の先輩に言われたら、感謝こそすれ異は唱えず。自らの眼力を養わない限り一生、善意のウソに縛られてしまう。
バッテリーの話は今でこそ嘘八百だが、ひと昔前は真実だった。この「昔はホント、今はウソ」のパターンは結構多い(逆もしかり)。「USBメモリーをいきなり抜かない」なども典型だ。眼力を養うには情報のアップデートも欠かせない。
本特集の目的はアップデートも含めた正しい知識の習得だ。特に技術についての知見は重要。「HDDが磁石で壊れる」といった荒唐無稽はもちろん、「PINがパスワードより安全」な理由なども、仕組みから理解したい。まずは、都市伝説や実用ノウハウなど、真偽のわからない都市伝説と実用知識を見ていこう。