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MSアカウントを長期間放置すると無断で削除される?
Microsoft(MS)アカウントの削除通知が突然届いた――(図1)。このメールが届くのは長期間サインインしなかったため、「このアカウントは使われていない」とマイクロソフト側に判断されたからだ。MSアカウントは定期的にサインインしないと強制的に削除される可能性がある。
突然の削除通知メールが届く
図1 Microsoft(MS)アカウントの退会手続きをしていないのに「アカウントが削除されました」というメールが届いた場合は、マイクロソフトによってMSアカウントが削除されている。アカウントにサインインせず長期間放置したことが原因だ
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MSアカウントが削除されるとクラウドにも影響が出る。OneDriveにアップロードした文書や画像などはすべて消える(図2)。@outlook.jpなどマイクロソフトが発行しているメールアドレスも使用不可になり、それまでに送受信したメールも読めなくなる。
削除後にメールアドレスは使える?
図2 MSアカウントが削除されるとマイクロソフトが提供するクラウドサービスが使えなくなる。「@outlook.jp」などのマイクロソフトが発行したメールアドレスをIDにしていた場合は、MSアカウントと一緒にメールアドレスも使えなくなる。Gmailなど他社のメールアドレスは引き続き利用できる
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こうした処置についてはMSアカウントの利用規約に記載されている。それによるとアクティブな状態を維持する必要があり、2年間サインインをしないと停止(削除)の対象となる(図3)。MSアカウントが削除されるとそれに関連付けられているあらゆるデータが削除される。削除する理由については、放置アカウントを不正アクセスから守るためとの説明がある(図4)。放置アカは第三者から不正アクセスを受けても被害に遭ったことに気付きにくいからだ。
2年に1回はサインインする必要あり
図3 MSアカウントのサービス規約を抜粋した。規約によると少なくとも2年に1回はMSアカウントにサインインしないとサービスが強制的に停止されてしまう。停止とは削除のこと。アカウントが停止するとクラウドサービスが使えなくなり、OneDriveやOutlook.comなどの個人データも消える
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削除は不正アクセスから守る意味もある
図4 放置アカウントは悪意のある第三者に悪用されたとしても、被害があったことに気付きにくい。放置アカウントの削除にはアカウントの不正アクセスを防ぐため、という意味合いもある
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