自作パソコンはメーカー製より割安で高性能?
パソコンを選ぶ際、「自作のほうが安くて高性能」と上級者から勧められた経験はないだろうか。これは、正解でもあり不正解でもある。20世紀の終わりごろは、自作パソコンはかなり安かった。「台湾まで出向いて現地で自作すると安い」といった猛者もいたほどだ。だが今は違う。ミドルクラス以下であれば、メーカー製も自作も価格はほぼ同じ。パーツ構成次第では、メーカー製のほうが安いこともある(図1、図2)。
自作パソコンには自分で好きなパーツを選べる利点がある。半面、自分で組み立てる必要があり、面倒なOSのインストールも必要(図3)。また、メーカー製と比べるとサポートや保証を受けにくく、致命的なトラブルも自力で解決しなければならない。こうした手間を考えると、ほぼ同じ値段ならサポートに頼れるメーカー製パソコンが割安ともいえる。
ただ、上級者が好むハイエンド構成のパソコンでは、大幅に安くなることがある(図4)。ただそれは、パーツ選びに喜びを感じ、組み立ても苦にせずトラブルも自力で解決できる人の話。パソコン上級者が「自作パソコンのほうが安くて高性能」と言う理由はそこにある。初心者は決して惑わされてはならない。