テレワークの導入で会社や自宅以外でも仕事をする機会が増えた。スマートフォンのテザリングを使えばどこでもインターネットに接続できる。ただ、通信料を抑えたいとか、データ通信の残り枠が不足した「ギガが足りない」状態になると、公衆Wi-Fiを使いたくなる。ただ、無料のサービスには無料だからこその怖さがある。
例えば、ホテルのロビーなどに用意されている無料の公衆Wi-Fiは、接続に必要な「SSID」と「パスワード」が掲示されていたりスタッフに聞けば簡単に教えてくれたりする。パスワードは「パスフレーズ」や「セキュリティーキー」と呼ぶこともある。正確には、「プリシェアードキー(事前共有鍵)」と呼ぶ。
このため、攻撃者が正規のサービスと全く同じのSSIDとパスワードのアクセスポイントを設置できてしまう。この攻撃を「悪魔の双子攻撃」と呼ぶ場合がある。この攻撃にはどんな危険性があるだろうか。実際に試してみた。
偽物のアクセスポイントに接続されてしまう
まず、アクセスポイントの設定画面を見てみよう。設定はとても単純である。ホテルなどの正規のサービスのSSIDとパスワードが分かっていれば、それを入力するだけで偽物のアクセスポイントを設置できる。
アクセスポイントはSSIDがすでに設置されているものと重複していても、エラーを出さないのが一般的である。こうした設定は可能である。