コロナ禍の今、健康管理が重要視されている。こういう時期だからこそ、日々の体温はもちろん、血圧や血糖値、コレステロールの変化なども細かくチェックしておきたい。もし気になるバイタルデータがあれば、適度な運動や食事制限、治療などの対処が早めにできる。
DXを活用すれば、効率的かつ効果的に運動や健康を管理できる。食事や活動内容をデータとして記録し、解析することで、次にやるべきことが見えてくるからだ。ここでは、手軽に導入できるヘルスケアDXについて紹介していこう。
バイタルデータを効率的に収集・利用
健康管理をする上で最も重要なのは、現状の「可視化」だ。自分の身体がどういった状況になっているのかが分からなければ、次の手も打てない。
健康診断の結果は1つの指標になるが、毎日の変化を確認するにはもっと詳細な記録が欲しいところだ。その第一歩として、体重やBMIの記録から始めよう。
体重が増え過ぎて肥満になると、脂肪肝や痛風などの病気のリスクが高まってくる。Anker Japanの「Eufy Smart Scale P2 Pro」は、体重やBMI、体脂肪率、筋肉量、基礎代謝量などさまざまなデータを取得できる体重体組成計だ(図1)。取得したデータは自動でスマホのアプリに転送され、自分で記録する必要がない。各データはグラフ表示されるので、変化が直感的に把握できる。
コロナ禍において気になるのは、ちょっとした体調の変化だ。最近では、自覚症状がないままコロナウイルスに感染しているケースもある。日々の検温は気軽に欠かさずできるのが理想だ。オムロン ヘルスケアの「MC-6800B」は、約15秒で検温できる体温計(図2)。計測したデータは独自技術によりブザー音に変換され、スマホのマイク経由でアプリに転送でき、グラフで推移を確認できる。計測した時刻も記録されるので、体温の変化も分かる。
血圧が高いと脳卒中や心臓病などのリスクが上がるという説がある。血圧は常に変動するため、なるべく毎日計測し、自分自身の平均値を知っておく必要がある。血圧が気になるなら、タニタの「BP-224L」を使って血圧を計測しよう(図3)。計測したデータはスマホに転送されてグラフ表示されるので、日々の血圧の変化を把握できる。