プログラミング言語「Python」は広く使われるようになり、高い人気を誇る。この特集では、Pythonで自動化アプリを自作できるようになるための最低限の知識を紹介する。
プログラミング言語の「Python」(パイソン)は、AI(Artificial Intelligence。人工知能)を筆頭に、専門家によるデータサイエンスから初心者による日常業務の自動化などまで、世界中の多くの人々に使われています。
そんなPython人気の理由は、次の2点に集約されるでしょう。
- (A)文法がシンプルで、わかりやすい。
- (B)ライブラリが充実している。
(A)は、プログラムのソースコード(以下、コード。「リスト」とも呼びます)を記述するためのルール(文法)がシンプルだということです。そのため、プログラミング初心者にとって学びやすいというメリットがあります。また、他のプログラミング言語に比べて、「同じ処理を短くわかりやすいコードで書ける」という点は、中上級者にとってもメリットです。
(B)の「ライブラリ」とは、簡単に言えば、プログラムでよく使われる機能を“部品”としてまとめたものです。ライブラリという“部品”を自由に選んで組み合わせて自分のプログラムに取り入れるだけで、目的の処理を簡単に作れます。Pythonはライブラリの種類や数が、他の言語よりも豊富です。AIや画像処理、データサイエンス、通信をはじめ、幅広い分野のライブラリがそろっています。
このように、Pythonは今、最もお勧めのプログラミング言語です。この機会にぜひマスターしましょう。
本稿は3部構成になっています。第1部で、プログラムの開発をするための準備をします。第2部で、Pythonの基本的な文法を入門者向けに解説します。そして第3部では、第2部で解説した文法だけで、普段のお仕事に役立つ「自動化プログラム」を作ります。