Apple Watchを身に着けることで測定される運動や健康に関するデータを知り、日々の体調管理や健康維持に役立てよう。
iPhoneにはユーザーの健康情報を一元管理する「ヘルスケア」アプリが標準で搭載されている(図9)。ここまで紹介してきたアクティビティアプリやフィットネスアプリが扱う運動関連の情報は、ヘルスケアに集約されている。アクティブカロリーなどの算出に用いられる身長や体重といった情報も、ヘルスケアアプリが管理している。ヘルスケアアプリ対応のBluetooth接続が可能な体組成計を利用している場合は、測定するたびに体重や体脂肪率といったデータが更新される。体重の変化などもグラフで確認可能だ。
ヘルスケアアプリを開いて画面下部の「概要」をタップし、表示された画面で「すべてのヘルスケアデータを表示」をタップしてみよう。取得されているデータの種類や量の豊富さに驚くのではないだろうか。最近では「歩行安定性」といった項目が登場し、歩行時の左右の歩幅や上下移動、両足で支持している時間といった情報から、転倒の危険性を評価できるようになっている。データはiPhone単体でも測定が可能だが、ズボンのポケットにiPhoneを入れるなど、腰に近い位置で携行した方がより正確に測定できる。Apple Watchユーザーならばいつも通り歩くだけでよい。
「Series 4」以降で「SE」を除くApple Watchには、心電図を測定してヘルスケアに記録する機能がある(図10)。Apple Watchは医療機器ではないものの、取得された情報は異常を早期発見して医師に相談する際に有用とされる。
また、アップル製のワイヤレスイヤホン「AirPods」を利用している場合は、耳の健康を害するような音量で使っていなかったかどうかを確認できる。ヘルスケアアプリが管理するデータは「iCloud」と同期できるため、機種変更などでiPhoneを換えた場合もそれまでのデータを全て引き継げる。この点も安心だ。