チャットボットAI(人工知能)であるChatGPTの正体やうまい使い方、社会への影響を10個の疑問に答える形で浮き彫りにする本特集。第2回は使い方編だ。「ChatGPTでは何ができるの?」「ChatGPTに間違った答えをさせないコツは?」「ChatGPTでは英語で質問したほうがいいの?」の3つの疑問を取り上げる。
【答え4】文章の加工や外国語学習のサポートなど多くのことができる。プログラムのコード生成も可能だ。
ChatGPTに慣れないうちは、つい「質問」をしがちだ。しかし、事実関係を質問した場合、ChatGPTは事実に反する回答を返すことがある。間違った回答をした段階で「使い物にならない」と判断する人もいるだろう。
ChatGPTを使いこなすコツは、「先生」として教えを請うのではなく、「秘書」として作業を依頼することだ。ChatGPTが便利なのは、やってほしいことを文章にするだけで、その作業をしてくれる点。インターフェースがとても優れているのだ。
例えばChatGPTに「寝坊して会社の会議に遅刻してしまったときの、上司に送る言い訳メールを作ってください」と頼めば、「アラームをセットするのを忘れたので寝坊しました」などとそれらしい文章を出力してくれる。
ChatGPTでできることは多岐にわたる。例えば次のようなことだ。
文章の加工
- 文章の要約
- 「だ・である」調と「です・ます」調の間の変換
- Wikipedia風の文章の出力
- 特定のキャラクターの言い回しへの変換
作業効率化
- 箇条書きから文章の作成
- 文章の添削
- 記事や小説の執筆補助
- 文章からのスケジュールやタスクの抜き出し
- シチュエーションに合った定型文の出力
- 問題点の洗い出し
- ブレーンストーミング
外国語関連
- 翻訳
- 外国語の文章の文法チェック
- 外国語の会話の練習相手
プログラミング関連
- 文章で指定した処理のコード生成
- コードからのドキュメント生成
- コードからのテスト生成
- コードのリファクタリング
- データベースのテーブル設計
ChatGPTが得意としている作業が文章の加工だ。代表的なのが文章の要約。「だ・である」調と「です・ます」調の間の変換といった人手では面倒な作業も依頼できる。
その延長線上で、作業の効率化にも利用できる。文章を書くのが苦手な人が、箇条書きから文章をつくってもらうといったことが可能だ。スケジュールやタスクの作成、ブレーンストーミングなどにも利用できる。
ChatGPTが複数の自然言語を扱えることから生まれる用途もある。翻訳や文法チェックに加え、外国語を学習する際の会話の練習相手などに利用できる。