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 「日本発AIスタートアップ業界地図」第3回は、画像解析、音声解析、エッジAI(人工知能)を事業の主軸にしている日本発のAIスタートアップの情報を、ひとめで分かる業界地図と詳細な表データにまとめた。

図 画像解析、音声解析、エッジAIを事業の主軸にしている日本発のAIスタートアップの例
図 画像解析、音声解析、エッジAIを事業の主軸にしている日本発のAIスタートアップの例
(出所:日経クロステック)
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 画像解析AIの主な用途として、監視カメラ映像を通じた不審者の識別やリアルタイムの混雑把握、工場内のカメラを使ったライン検品などがある。最近では2次元画像だけでなく3次元データの解析も始まっている。データ量が格段に多くなる3次元データの解析を高速に実行できる技術の開発が、用途開拓のカギになりそうだ。

 音声解析AIを活用すれば、例えば会議の議事録作成などの手間がかかっていた作業を自動で行うことができ、業務を効率化できる。人手不足のなか、コールセンターでの業務効率化や、医療現場での電子カルテへの書き換えなどに導入が進む。矢野経済研究所によると、日本の音声認識市場は2025年度には244億円と2020年度に比べると約2倍となる見通しだ。最近では建設現場や工場ラインなど騒音の中でも人の声だけを拾える技術や、音声から喜怒哀楽などの感情を解析する技術も出てきており、幅広い分野での活用が期待される。