
(出所:神戸市・神戸大学・メディカロイド・NTTドコモ)
ロボットを遠隔地から操作する技術の実用化に向けた取り組みが活発だ。例えば実証実験が相次ぐ手術支援ロボットでは、手術室にいる若手医師を遠隔地の熟練医師が指導・支援するという運用を想定する。ロボットを遠隔操作する目的や現状での課題、技術開発の動向などを探る。
ロボットを遠隔地から操作する技術の実用化に向けた取り組みが活発だ。例えば実証実験が相次ぐ手術支援ロボットでは、手術室にいる若手医師を遠隔地の熟練医師が指導・支援するという運用を想定する。ロボットを遠隔操作する目的や現状での課題、技術開発の動向などを探る。
藤田医科大学は2023年10月、羽田空港近くに手術支援ロボットの遠隔指導を行う施設を開設する予定だ。愛知県豊明市にある同大学と毎秒100ギガビットの専用回線で接続し、約300キロメートル離れた場所から遠隔指導できる。2024年には海外との接続実験にも取り組む計画だ。
ソニーは現在、人間の触覚をフィードバックしたり精緻な作業を可能にしたりする遠隔操作ロボット技術「精密バイラテラル制御システム」の開発を進めている。同技術の適用先として想定するのが、手術支援ロボットだ。
手術支援ロボットの遠隔操作を実現する技術開発が進んでいる。現在、患者がいる手術室で医師が手術支援ロボットを操作しつつ、遠隔地の指導医も手術支援ロボットを操作してサポートするという使い方を想定した実証実験が国内各地で実施されている。ロボットの遠隔操作を実現する上で重要になる技術が、遠隔地と手術室の間…
ロボットを遠隔操作すると、従来の用途や役割が拡大する――。そうした期待感からロボットの遠隔操作に取り組む事例が増えてきた。その1つが手術支援ロボットである。この2年ほどで、国内で手術支援ロボットを用いた遠隔操作の実証実験が10件以上相次いで実施されている。