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 三菱重工業と同社子会社の三菱ロジスネクストが2022年9月から提供している自動ピッキングソリューション(以下、新ソリューション)は、自動フォークリフト(AGF)と自動搬送機(AGV)、パレットに積載物を積み付けるパレタイザーなどを連携させ、パレットの出庫から積載物の積み付け、積載物を載せたパレットの搬送・入庫までを自動化*1。一連の作業の効率化を図る(図1、2)。

*1  新ソリューションは、飲料倉庫や冷凍・冷蔵倉庫など「販売搬送」での運用を想定して開発した。
図1 実証実験の施設内部
図1 実証実験の施設内部
三菱重工の自動ピッキングソリューションの実証施設「LogiQ X Lab(ロジックス・ラボ)」(横浜市)。キリンビバレッジの倉庫オペレーション条件を再現した。デモンストレーションでは以下の自動搬送の流れを披露した。写真の左右に見える緑色の棚からAGFとAGVが連携し、複数の箱が載ったパレットをフレーム内のパレタイザーの作動エリアに搬送。パレタイザーはパレット上から必要な箱を選択してピッキング。別のパレットにまとめる。ピッキングが完了すると、AGVがそのパレットを載せた台車を搬送する。(写真:三菱重工)
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図2 ロジックス・ラボ内で荷役に使用されているAGF
図2 ロジックス・ラボ内で荷役に使用されているAGF
ラボ内のパレタイザーが、積載物が崩れにくいように積み付けたパレットを自動搬送する。(写真:三菱重工の動画をキャプチャー)
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 2022年11月からは、三菱重工が設けた自動ピッキングソリューションの実証施設「LogiQ X Lab(ロジックス・ラボ)」(横浜市)で新ソリューションの実効性を検証中だ*2。施設内に、同実験に参加しているキリンビバレッジの倉庫オペレーション条件を再現。実証実験の結果をシステムに反映してさらなる効率化を図る。実証実験の完了は2023年6月を予定している。

*2 三菱重工と三菱ロジスネクスト、キリンホールディングス傘下のキリンビバレッジ、キリングループロジスティクスの4社が参加。