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 早朝に出勤した水泳場のスタッフがアリーナのドアを開けたところ、照明アーチに天井板がぶら下がる衝撃的な光景が目に飛び込んできた。前日夜に施錠した際には、崩落の予兆すらなかった〔写真1〕。

〔写真1〕300m2の天井板が一度に落ちた
〔写真1〕300m2の天井板が一度に落ちた
左が富士水泳場のアリーナ。鉄骨造だが梁は木製被覆を施している。天井野縁は梁の木部にビス留めされており、クリアランスがなかった。右の2点が事故発生直後の様子。野縁で連結された天井板約300m2が一度に落ちた(写真:左は池谷 和浩、右の2点は静岡県)
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 発見されたのは2013年7月15日の朝のことだ。崩落は前日の終業から朝までの間、職員も利用者もいないなかで起こった。14日の昼間には、中学生による県大会が開かれており、施設には2000人以上の利用者がいたという。

 事故が発生したのは静岡県富士水泳場。03年開催の第58回国民体育大会に合わせ、県が02年に整備した。設計は昭和設計、工事監理は県と昭和設計、施工は飛島建設・勝村建設・石井組・中村組JVが担当した。水滴をイメージした外観が特徴で、04年にBCS賞を受賞した。