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 築2年に満たない施設なのに、震度4で天井板が損傷─。熊本地震で被災した佐賀県鳥栖市の公共施設、鳥栖市学校給食センターの天井被害を巡り、市が設置した第三者による被災検証委員会が調査結果をまとめ、2017年6月16日に市長へ報告した。検証委は、設計・施工者の「過失はなし」としたうえで、瑕疵担保責任があるとして施工者に補修を求めるのが相当と結論付けた。

 問題となった天井の損傷が確認されたのは16年4月16日の午前だ。16日未明に最大震度7を観測した熊本地震の本震が発生。鳥栖市では震度4の揺れ、最大加速度99.2galが観測された。

 同施設は鉄骨造、地上2階建てで、延べ面積3451m2。市内8校の小学校全てで給食室を廃止して一元的な配食に切り替えるため、市が整備した施設だ。13年7月に着工し、14年8月に竣工した。設計者は安井建築設計事務所、施工者は今泉建設・鳥飼建設JVだ。

 施設は1階に作業スペースや荷さばきスペース、2階に来訪者向けエントランスを設ける配置となっていて、この2階エントランスホールで天井が損傷した。カーテンウオールを支持する方立てに、揺れた天井が衝突。衝撃力が生じて、壁付近の天井野縁や、回り縁まで損傷した〔写真1〕。

〔写真1〕エントランスホールの天井が損傷
〔写真1〕エントランスホールの天井が損傷
エントランスホール天井の損傷の様子。左上は、衝撃で変形した回り縁と野縁。野縁がカーテンウオールの方立に当たりやすい位置にあった(右上)。別の箇所では、野縁が壁側にぶつかって変形していた(左下)。右下は天井裏の様子。留め金が外れて斜材が落ちている(写真:鳥栖市学校給食センター被災検証委員会)
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 仕様書では6cmのクリアランス(すき間)を設けることになっていたが、損傷が生じた方立て付近のクリアランスは調査時点で4cmだった。なかには1cmしかクリアランスがない部分もあり、ばらつきがあった。

 天井裏では脱落した斜材も見つかった。前震または本震のいずれかの揺れで外れた可能性が高いが、地震力が加わって破損したのではなく、留め金が外れて落ちた格好だった。

 他の部屋では、回り縁に接する天井板が引っ掛かれるように損傷した部位もあった。