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 とある企業の情報システム部門。そこで元気一杯に働いているのが、通称「ネコSE」だ。ただこのネコSE、セキュリティの知識がやや心もとないのが玉にキズ。豊富な知識を持つ「センパイ」が、今日もセキュリティの基礎を懇切丁寧に解説する。

ネコSE:センパイ?センパイってば!

センパイ:ん、ああ、ええと、君は?

ネコSE:いやだなあ、センパイ、先月からセキュリティ部に配属になったネコSEですよ。

センパイ:ああ、そうだった。猫瀬君ね。たしかネットワークが専門だったね。どうしたんだい。

ネコSE:あのー、内密に相談したいことがあるんですけれど、ちょっと声を潜めてもらっていいですか?

センパイ:いったい何があったの?

ネコSE:営業部の三毛子さんから内線で「身代金を支払ったほうがいいか」と相談されまして。

センパイ:最近流行っているからね。対策のためにすぐにうちの部のクロ君を向かわせよう。

ネコSE:身代金を支払えとか物騒ですよね。

センパイ:身代金は基本的には支払うべきではないね。犯罪者に資金を提供することになってしまうからね。

ネコSE:それはちょっと冷たすぎませんか?

センパイ:でも、お金を支払っても、無事に戻ってくる保証はないだろう?

ネコSE:まあ私としても簡単に脅迫に屈しないほうがいいとは思いますけど…。

センパイ:ところで、三毛子さんの相談の件は社内での話かい?それともプライベートの話かい?

ネコSE:今回は、社内の話みたいなんです。私、よほど信頼されているんですね。

センパイ:社内の話であれば、広まる前に何とか処理しなくてはいけないね。

ネコSE:そうですよね。社内の誰かが誘拐されたなんて話が広まったら大変だ。

センパイ:誘拐?そんな話はしていないよ。

ネコSE:えっ?だって身代金を要求されるってことは、誘拐事件なのでは?