本記事は、日経 xTECHの 「iPhone XR、ひも状LEDで狭額縁を実現」(2018年11月21日に掲載)を再編集したものです。
米アップル(Apple)が2018年10月26日に発売した「iPhone XR」(以下、XR)。先駆けて2018年9月21日に発売された「iPhone XS/XS Max」(以下、XS/XS Max)と見た目はそっくりだが、XS/XS Maxは有機ELディスプレーを採用するのに対して、XRは液晶ディスプレー(LCD)を採用するという大きな違いを持つ。「業界の中で最も先進的なLCD」とうたうディスプレーはどうなっているのか、タッチパネル研究所(本社:東京都八王子市)の協力で分解し、その中身に迫った。
まずはディスプレーモジュールの“フタ”となっているステンレスと思しき金属板を外す。と、いきなりトラブル発生。iPhone分解に欠かせない極小三又(みつまた)ネジ用のドライバーをうっかり用意し忘れてしまったのだ。やむなく、ニッパーでネジ部分を切っていく。
金属板を外すと、フレキシブル基板のようなものが現れた。液晶ドライバーICなどの周辺回路と見られる。フレキシブル基板が金属板の穴を通ってメイン基板へと接続する仕組みだ。