総ざらい!注目の省エネ住宅 2019

木造戸建て住宅の新築・改修いずれでも、省エネ性能の向上を図る取り組みが加速している。2019年に注目が集まった建築例を3つのテーマで厳選して紹介する
パート1のテーマは、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)。2017年度の時点では新築注文戸建て住宅のうち、ZEHは15.3%(Nearly ZEHを含む)を占め、18年度からはバリエーションの裾野も広がり始めた。より高性能な「ZEH+」、再生可能エネルギーが未導入でもいい「ZEH Oriented」、ライフサイクル全体でのCO2収支をマイナスにする「LCCM住宅」といったバリエーションだ。先進事例から「ZEHのつくり方」を学ぶ。
パート2では、築古住宅の省エネ性能向上に焦点を当てる。建築から数十年を経ていても、省エネ計算に基づく設計で断熱・気密性能を刷新することで、新築にも劣らない最先端の省エネ性能を備えた現代的スペックの住まいに仕立て直すことができる。そうした改修例を3ケースをピックアップして紹介する。
パート3では、地域工務店が共同で高性能分譲住宅を開発・販売する「里山住宅博」の取り組みに注目。2016年に神戸で初開催され、19年はその第2弾が茨城県つくば市で開かれた。茨城県産材を使って建てられたモデルハウス23棟のうち、3人の建築家が手掛けた3棟は、周辺条件を生かして高い省エネ性能とデザインを融合した住宅の好例だ。