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 引き込めば全開する木製窓の内側は、ダイニングやまきストーブのコーナーで構成された家族のだんらん空間となっている。窓の枠が額縁となり、敷地の南側に広がる田園風景を切り取る〔写真1〕。

〔写真1〕景観を額縁で切り取る
〔写真1〕景観を額縁で切り取る
木の肌を生かしたダイニング(左)とまきストーブコーナー。引き込み式木製サッシの窓枠が額縁となり、外の田園風景を切り取る。全面開口とはせずに壁を残したのは「壁があるほうが生活の場として落ち着く」(伊礼氏)という狙いもある。天井は、2階床に用いた国産スギ3層クロスパネルをそのまま露出させた(写真:伊礼 智)
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 掃き出し窓の外側には、不整形な平面を持つ木製デッキを敷いた〔写真2〕。「四季折々に変化する自然を体感しながら暮らしたい」。2018年8月に完成した木造2階建ての新・魚沼の家(新潟県十日町市)は、建て主である藤田満氏夫妻のそんな思いを実現した住宅だ。藤田氏は、施工したフラワーホームの代表を務める。新居では、同社として初めて太陽光発電を導入し、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)基準の家づくりに取り組んだ。

〔写真2〕緑の田園風景に面した屋外デッキ
〔写真2〕緑の田園風景に面した屋外デッキ
建物の南東側に不整形の木製デッキを設けた。敷地のすぐ外は、小さな崖を介して小川が流れる。2階部分の片流れ屋根に、10.92kWの屋根材型太陽光発電パネルを設置。外壁は魚沼産スギ縁甲板の縦張り。できるだけ地域材を使うことも建て主の要望だった(写真:伊礼 智)
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 新潟県は全国でも日射量が少なく、十日町市は年間の最深積雪量2.2mという全国有数の豪雪地だ。雪対策を考慮したうえで太陽光発電パネルを設置するなど、温暖地のZEHとは一味違う工夫が欠かせなかった。