テレワーク(リモート勤務)中における上司や同僚とのコミュニケーションには、ビジネス向けのチャットツールが有効であることを前回紹介した。作業の確認や進捗報告、ファイルの共有など日常的な業務の中で威力を発揮するだろう。
一方で、定例会議やチーム向けのプレゼンテーション、緊急の打ち合わせなど、より直接的なコミュニケーションを取りたいケースもある。そんなときに活用したいのがSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)型のビデオ会議サービスだ。
導入のしやすさや使いやすさで近年、注目を集めているのが米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(Zoom Video Communications)が提供する「Zoom(ズーム)」である。無料プランと複数の有料プランが用意されている。手軽にビデオ会議を始めたい場合はまず無料プランを試してみるとよいだろう。
リンクをクリックするだけで参加できる
チャットツール「Microsoft Teams」やビデオ電話ソフト「Skype」でもビデオ会議は可能だ。ただ、参加者はあらかじめ該当するサービスの利用者アカウントを取得している必要がある。
一方、Zoomは主催者以外はアカウントを作成する必要がない。参加者は主催者が送る「招待」メールに記載されたリンクをクリックすればZoomのプログラムが自動的にダウンロードされ、ビデオ会議に参加できる。
主催者はメールアドレスとパスワードを登録してアカウントを作成するか、GoogleやFacebookのアカウントでサインインする必要がある。ビデオ会議を始める際は画面の指示に従ってカメラやマイクなどを設定して、「招待」ボタンから参加してほしいメンバーにメールを送る。
招待メールには参加に必要なURLなどが自動的に記載されるので、主催者は送信先を指定するだけでよい。専用アプリ「ZOOM Cloud Meetings」を使えばスマートフォンからでもビデオ会議の主催や参加が可能だ。
無料プランでは1つのビデオ会議に100人まで参加できる。1対1の場合は時間制限はないが、3人以上が参加する場合は最長で40分である。