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 携帯大手が5G(第5世代移動通信システム)の商用サービスを開始した。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に加え、当初はエリア展開や対応端末が限られていることから、人々の関心はそれほど高まっていない。しかし、5Gは今後10年にわたり、モバイル通信の主役となる存在であることに違いはなく、その重要性は変わらない。5Gはこれまでのモバイル通信技術と何が違うのか、徹底解説する。

 5Gの最大の特徴は、4Gに比べて大幅に通信速度を高めたこと。今回は、高速化を中心に5Gの無線アクセスネットワークの進化を取り上げる。

帯域幅を最大20倍に拡大

 5Gの通信速度はいくつかの工夫によって高められている。その中で最も貢献しているのは、1チャネル当たりの周波数帯域幅(チャネル帯域幅)を大きく広げたことだ。

 4Gのチャネル帯域幅は最大で20MHz。これに対し5Gの周波数帯域幅は、「Sub6帯」と呼ばれる6GHz以下の周波数帯では最大100MHz、ミリ波帯の28GHz帯では最大400MHzである。ミリ波帯で見ると、5Gは4Gに比べ20倍もの周波数帯域幅を使えることになる。

4Gと5Gの無線仕様の比較
4Gと5Gの無線仕様の比較
エリクソンや3GPPの資料に基づき本誌が作成
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高周波数帯による広帯域化で通信を高速に
高周波数帯による広帯域化で通信を高速に
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 では、なぜ5Gではこのような広い帯域幅が利用できるのか。それは、これまで移動通信に不向きとされてきた高い周波数帯域を使うからだ。

 現在、日本国内でLTE向けに使われている周波数帯は、プラチナバンドと呼ばれる700MHz帯/800MHz帯/900MHz帯に加え、1.5GHz帯、1.7GHz帯、2.0GHz帯、3.5GHz帯。

 これに対し、国内で現在5G向けに割り当てられているのは、Sub6帯では3.7GHz帯と4.5GHz帯、ミリ波帯では28GHzである。厳密には5G向けの28GHz帯はミリ波帯から外れているが、一般にはミリ波帯に属するとみなされている。