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本記事は、日経アーキテクチュアの過去記事を再掲載したものです。記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 日本建築家協会(JIA)は2005年12月16日、東京・銀座に建てられた中銀カプセルタワーの保存を求め、管理組合と、建て主であり区分所有者でもある中銀マンシオンに要望書を提出した。建物は竣工から33年が経ち老朽化が進んでおり、吹き付けアスベストが使われていることもあって、管理組合が建て替え計画を進めている。

鋼板やカプセル支持ボルトなど鉄部のさび、漏水などの問題を抱える築33年の中銀カプセルタワー
鋼板やカプセル支持ボルトなど鉄部のさび、漏水などの問題を抱える築33年の中銀カプセルタワー

 要望書では、中銀カプセルタワーが70年代の日本を代表する建築として、世界の建築界に大きな刺激を与えている点を挙げた。設計者の黒川紀章氏らが主張したメタボリズム(新陳代謝)を実現しており、現在の「サステナブル」にも通じる部分があると主張。当初の想定通り、カプセルを取り替えることで、機能の更新、アスベスト問題の解決、記憶の継承をともに図れると結んでいる。

 黒川紀章建築都市設計事務所と施工者の大成建設は、10年前から建物を調査し、これまでに何度かカプセルの取り替えを管理組合に提案してきた。今年も10月31日付で、大規模修繕案を管理組合に提出済み。今後の方針については、来年1月下旬に予定されている組合総会で結論を出す方向で話が進められている。中銀マンシオンによると、区分所有者への事前調査では、建て替えを求める意見の方が多いという。

英ニュースサイトの調査では95%が保存を求める

 中銀カプセルタワーの保存を巡っては、英国のニュースサイトWorldArchitectureNews.comが、世界約100カ国の約1万人に対してアンケートを実施した。同サイトが10月28日に発表した調査結果では、「カプセルを取り替える(Replace the capsules)」との回答が75%、「現状のまま(Leave as existing)」が20%と、保存を求める意見が95%に達した。「取り壊す(Demolish)」との回答は5%にとどまっている。

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