全747文字
PR
本記事は、日経アーキテクチュアの過去記事を再掲載したものです。記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。

 黒川紀章建築都市設計事務所の設計で1972年に竣工した東京・銀座の「中銀(なかぎん)カプセルタワービル」に関して、日本建築学会は2006年7月26日付で保存を求める要望書を提出した。相手先は同ビル管理組合と、建て主であり区分所有者でもある中銀マンシオン。要望書の提出は、日本建築士会連合会、日本建築家協会、ドコモモジャパンに続き4団体目。

建築系の4団体が保存を要望している東京・銀座の中銀カプセルタワービル(写真:柳生 貴也)
建築系の4団体が保存を要望している東京・銀座の中銀カプセルタワービル(写真:柳生 貴也)

 建築学会は要望書で、中銀カプセルタワービルが、日本のみならず国際的にも高い評価を受けてきた建築物だと位置づけている。黒川紀章氏らが60年に提唱し、建築と都市の新陳代謝を図ろうとする理論「メタボリズム」を代表する重要な建築物であること、メタボリズム建築として世界に影響を与えた事実上初めての存在であることを評価。メタボリズムの理論に基づいて、カプセルの交換による保存を求めた。

 中銀カプセルタワービルでは、老朽化による漏水などの問題が発生しており、昨年はアスベスト問題も表面化した。部屋によっては、壁に埋め込まれているテレビを引き抜くと、吹き付けアスベストがむき出しになる。要望書では、こうした問題にも触れ、慎重な対応が必要だと付け加えた。

 中銀カプセルタワービルは現在、修繕するか建て替えるかを巡って、区分所有者の意見が割れている。管理組合は今年4月に「修繕建替推進委員会」を発足させ、9月の臨時総会でカプセル交換による修繕か建て替えかを決める予定だ。黒川氏は既に、施工者の大成建設とともにカプセル交換による大規模修繕計画を提出。これに対し、区分所有者で建築士の木村明彦氏らもワンルームマンションへの建て替え案を提出している。

この記事は有料会員限定です

【SE応援割開始】月額プランは8月末まで無料

>>詳しくは


日経クロステックからのお薦め

【SE応援割開始】月額プランが8月末まで無料!
日経BPで働きませんか

日経BPで働きませんか

「デジタル&ソリューション」をキーワードに、多様な事業を展開しています。

日経BPは、デジタル部門や編集職、営業職・販売職でキャリア採用を実施しています。デジタル部門では、データ活用、Webシステムの開発・運用、決済システムのエンジニアを募集中。詳細は下のリンクからご覧下さい。

Webシステムの開発・運用(医療事業分野)

システム開発エンジニア(自社データを活用した事業・DX推進)

システム開発エンジニア(契約管理・課金決済システム/ECサイト)